村竹ラシッドが日本人初の12秒台を達成!パリ五輪金メダルを超える驚異の記録
村竹ラシッドが男子110mハードルで日本人初の12秒台を達成し、パリ五輪金メダルを超える驚異の記録を樹立。

村竹ラシッド、日本人初の12秒台を達成
2025年8月16日、福井の「アスリート・ナイト・ゲームズ」男子110mハードル決勝で、村竹ラシッド(23、JAL)が12秒92(+0.6)をマークし、日本新記録を樹立しました。これまで自身と泉谷駿介(25、住友電工)が持っていた13秒04の日本記録を0秒12も上回る“特大”の日本新を叩き出し、スタジアムはこの日一番の歓声に沸きました。
パリ五輪金メダルを超える記録
日本人初の12秒台となる12秒92は今季世界2位のタイムで、パリオリンピック™金の12秒99、世界陸上ブダペスト金の12秒96(ともにアメリカのG.ホロウェイ)を超える大記録です。大会後の会見で村竹は「今まで走った中で一番感覚も良くて、良い形でゴールできた」と手応え十分のレースとなったようで、「もう、一発で終わりたくないんで。この記録と同じ、さらに上を目指して、残りダイヤモンドリーグファイナル(8月28日、29日)と世界陸上(9月)をしっかり走っていきたい」と世界のトップを見据え、力強く意気込みました。
コーチとの会話から生まれた大記録
改めて12秒92という記録については「予選が終わってちょっと休んでるときに、なんかコーチが“今日は12秒台が見たいな”みたいなことを言って。同じ順大の子たちともそういう話をしてて、ここ9.98スタジアムじゃないすか。“12.98に変えたいね”みたいな話をしてたら、それ以上の記録が出ちゃったんでっていうような感じでした(笑)。冗談なんで、このまま(9.98スタジアム)で大丈夫です(笑)」とコーチらとの会話以上の大記録に自身も驚いたようだ。
日本ハードル界のレベルアップ
“12秒台ハードラー”の仲間入りとなった村竹は「それはもう誰にも負けない自信はありましたね。絶対自分が最初に(12秒台)出すんだっていうふうに思ってたので達成できてよかったです」と話し、「(以前は)本当にワールドクラスの選手しか出せない記録だと思っていましたし、もうそれこそ僕が高校生のときは13秒台出すのが精一杯で、もう12秒台は“なんすかそれ?”みたいな感じだったんで(笑)。今こうして自分が出せたっていうのはすごく感慨深いですし、多分これに続いて、どんどん他の人たちも記録出てくると思うので、自分も他の人も含めて今後すごく楽しみですね」と日本ハードル界のレベルアップに胸を躍らせました。
三浦龍司との“日本新コンビ”
東京世界陸上まで1か月を切る中、村竹と同じく順天堂大出身で、男子3000m障害の三浦龍司(23、SUBARU)が、7月12日のダイヤモンドリーグ・モナコで、自身の持つ日本記録を6秒以上更新する8分03秒43の日本新をマーク。パリ五輪金のタイムよりも約3秒早い“特大”の日本新で衝撃を与えました。三浦、村竹ともに“日本新コンビ”が力を出し切れば、大舞台で表彰台を狙える可能性も十分にあります。