大の里の圧倒的な強さ:規格外のパワーとスピードが生む大相撲の新時代
大の里の圧倒的な強さと規格外のパワー、スピードが大相撲の新時代を切り開く。恩師たちが語るその身体能力の高さとは。

大の里の圧倒的な強さ
大の里は、2023年5月の大相撲夏場所で、琴桜との大関対決を寄り切りで制し、初日からの13連勝で2場所連続4度目の優勝を果たしました。これにより、場所後の横綱昇進が確実となり、師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)以来となる和製横綱として記録を作り続けています。
規格外のパワーとスピード
大の里の魅力は、その圧巻の体格とスピードにあります。身長192センチ、体重186キロという体格は、幕内最重量の191キロを計測するほどです。場所前までに5キロ落としたものの、今場所では立ち合いで鋭く当たられても一歩も下がらない場面が幾度も見られました。
元横綱武蔵丸の武蔵川親方は、「体の大きな力士が前に出る、これが一番強い」と話しています。これは、野球で剛速球が最も評価されるのと同じようなものです。
確かな成長
今場所では、右を差して一気に出る相撲だけでなく、若隆景戦のように右差しを防がれても右上手を生かして寄り返す相撲を披露し、確かな成長を示しました。
恩師たちの証言
母校海洋高の村山大洋監督は、「短距離も速いし、長距離走もそこそこのスピードで走ってくる」と話し、同じく出身の日体大の斎藤一雄監督は、「食が強い。『いくらでも太れる。200キロぐらい、すぐなれる』って言っていました」と証言しています。
問答無用の強さ
日本人ながら、外国出身勢とも渡り合える規格外のパワーとスピード。シンプルかつ強力な身体能力の高さが、問答無用の強さにつながっています。
(デイリースポーツ・山本鋼平)