アルカラス、史上最速マスターズ8勝達成も「複雑な思い」 シナー棄権でシンシナティ優勝
男子テニス・シンシナティ・オープン決勝でアルカラスがシナーの途中棄権により優勝。ATPマスターズ8勝目を史上2位の若さで達成したが「理想の勝利ではなかった」と複雑な心境を語った。

波乱の決勝戦
2025年シンシナティ・オープン決勝は世界ランク1位ヤニック・シナーと2位カルロス・アルカラスの頂上対決が実現。試合開始直後からアルカラスが鋭いリターンで主導権を握り、5-0とリードを広げた。
シナーの異変
第6ゲーム開始前、シナーが突然コートサイドで審判と協議。足首の痛みを訴え、涙ながらに棄権を申し出る。アルカラスは即座にネットを越えて駆け寄り、ライバルを労わるシーンが印象的だった。
大会データ
- アルカラス優勝ルート
- 2回戦:ジュムホール(6-2, 6-1)
- 準々決勝:ルブレフ(7-5, 6-3)
- 準決勝:ズベレフ(6-4, 3-6, 6-2)
歴史的記録
- ATPマスターズ8勝:22歳3ヵ月での達成はナダル(20歳10ヵ月)に次ぐ史上2位
- 現役選手優勝数:ジョコビッチ(40勝)に次ぐ2位
- 大会別成績:シンシナティ初制覇でハードコート勝率83%に
表彰式でのコメント
「勝利は常に特別ですが、今日は複雑な気持ちです。ヤニックは常に最高のパフォーマンスを求める戦士。早期復帰を心から願っています」とアルカラス。会場からは両選手への温かい拍手が鳴り止まなかった。
今後の展望
この勝利でアルカラスはUSシリーズ3連勝を達成。次戦のUSオープンではジョコビッチとの「新旧王者対決」が注目される。