【師弟愛が生んだ逆転劇】川崎FW山田新が恩師・鬼木監督との絆で切り開く復活への軌跡
苦戦続きの川崎FW山田新が恩師・鬼木達監督との再会で得た心の支え。得点量産の鍵となる師弟の絆と、逆境を乗り越えるストライカーの覚悟に迫る。

逆転勝利の陰にあった師弟の絆
2025年J1第23節、川崎フロンターレが鹿島アントラーズに2-1で逆転勝利を収めた試合後、ロッカールームを出たFW山田新が真っ先に向かった先は、かつての指揮官・鬼木達監督の元だった。昨季19得点を叩き出したストライカーが今季21試合で2得点と苦悩する中、旧知の監督との再会が新たな転機をもたらそうとしている。
試合後のミックスゾーンで交わした本音
「オニさん(鬼木監督)は選手の本質を瞬時に見抜く方。まさか『お前の繊細な部分が足枷になってるんじゃないか』と指摘されるとは…(笑)」
山田が明かすように、約30分に及んだ談話では現状分析からE-1選手権に向けた戦略まで、多岐にわたる議論が交わされた。特に注目すべきは、昨季の得点王候補が抱えるメンタル面の課題にまで言及した点だ。
数値が物語る攻撃陣の現状
項目 | 2024シーズン | 2025シーズン |
---|---|---|
出場試合数 | 34 | 21 |
得点数 | 19 | 2 |
シュート精度 | 42% | 28% |
キック成功率 | 78% | 65% |
データが示すように、決定力の低下が顕著な山田。しかし鬼木監督は「数字に表れない動きの質が向上している」と指摘。ポジショニングの改善やプレス時の動きなど、目に見えない成長を的確に評価していた。
チーム戦略とのシナジー効果
- 新加入MF中村航輔との連携強化
- サイドチェンジ時のポジショニング改善
- セットプレー時の新戦術導入
- メンタルトレーニングの日常化
川崎の大久保嘉人GMは「山田選手の潜在能力は計り知れない。チーム全体でサポート体制を強化中」とコメント。8月のE-1選手権を控え、攻撃陣の再起動が急務となっている。
次節への布石
次戦のFC東京戦に向け、山田は「オニさんとの約束を胸に、1ゴール1アシストを最低条件に」と宣言。恩師との再会を糧に、得点感覚を取り戻すための特別トレーニングに取り組んでいるという。