メイショウタバルの見事な逃げ切り勝ち

武豊騎手が騎乗するメイショウタバルは、1000メートルを59秒1という速いペースで逃げ切り、見事にG1初制覇を果たしました。後方のジョッキーたちも「これはユタカさんにやられる」と感じたことでしょう。特にべラジオオペラの横山和生騎手が並びかけた場面では、ぎりぎりで前に出さない武騎手の巧みなコーナーワークが見られました。

石橋守調教師との絆

この勝利は、石橋守厩舎にとっても初めてのG1制覇となりました。石橋調教師は競馬学校の2期先輩であり、普段はおとぼけキャラとして知られていますが、酒を飲むと先輩後輩の関係に戻るというエピソードもあります。武騎手は石橋調教師との時間をとても楽しんでおり、メイショウサムソンで石橋調教師がダービージョッキーになった時も、一番喜んだのが武騎手でした。

世界騎手リーグへの期待

来年予定されている世界騎手リーグに出場する12人に選ばれている武騎手。2000年に米国西海岸に移籍した際の言葉を思い出します。「西海岸にはトップジョッキーが世界中から集まってくるんです。平場戦であっても全員がトップジョッキーですよ。ゲートに入った瞬間、世界のオールスターと戦う気分になります」と語っていました。あれから四半世紀が経ちますが、武騎手の地位は変わらず、新たなタイトルを手にし、世界のライバルたちからたたえられる姿が目に浮かびます。

勝利の喜び

関係者と笑顔で握手する武豊騎手と石橋守調教師の姿は、勝利の喜びに満ちていました。石橋厩舎を初めてのG1制覇に導いた武騎手にとって、これ以上の歓喜はないでしょう。