国体での転機

駒澤大学1年の坂田陽哉選手は、今年の関東学生新人戦男子ダブルスで、丸川智弘とのペアで優勝を果たしました。彼が競技人生のターニングポイントとして挙げたのは、遊学館高2年時に出場した国体でした。当時、インターハイではシングルス・ダブルスともに予選で敗れ、国体予選でも上位に食い込めなかった坂田選手を主力として起用することに迷いもありましたが、恩師の植木大監督の信頼は厚かったです。

植木監督との絆

「最初は“自分で大丈夫なのか”と不安でした。でも、試合ではすべて3－0で勝つことができた。『お前でいく』と起用してくれた植木先生には感謝しかありません」と坂田選手は語ります。植木監督のもとで鍛えられた3年間は、彼にとって貴重な経験となりました。悲願の全国優勝は逃したものの、最後のインターハイ・学校対抗の決勝では2点起用され、全国準優勝に貢献しました。

大学での新たな挑戦

高校卒業後、坂田選手は駒澤大学に進学しました。2学年上には遊学館の先輩・菅琉乃介の姿があり、声をかけられたのがきっかけでした。「駒澤は主体性を大事にしていて、自分で考えて練習に取り組むスタイル。社会人になる前に“自分の頭で動く力”をつけたかった」と坂田選手は語ります。

新人戦での勝利

今年の新人戦では丸川智弘とのペアでダブルス優勝を果たしました。試合中も笑顔で声をかけ合い、戦術のすり合わせを徹底して勝利につなげました。「お互いにミスしても態度に出さずに『大丈夫』と声をかけ合えた。コミュニケーションの力が大きかったと思います」と坂田選手は振り返ります。

未来への展望

シングルスでは中央大の石山浩貴に敗れたものの、怪我を抱えた中で競れたことは収穫だったと語ります。現在は部内リーグで敗れ、関東学生リーグのメンバーからは外れていますが、ここから再浮上を目指しています。「次はインカレでベスト4、全日学ではランク入りしたい。結果で恩返しできる選手になりたいです」と坂田選手は未来への意欲を語りました。

坂田陽哉選手の視線は、すでに次の大舞台を見据えています。