関東学院大ラグビー部の内川朝陽、奇跡の復活とリーグワン進出

関東学院大ラグビー部の内川朝陽選手が、2年時にけがの手術から派生する病気を発症し、右足切断や死の危険もあったが、1年で奇跡の復帰を果たし、今季は共同キャプテンとして活躍し、1部残留に貢献しました。

関東学院大ラグビー部の内川朝陽、奇跡の復活とリーグワン進出

今季、関東大学リーグ戦の名門・関東学院大学ラグビー部で、FL 由比藤聖(4 年、東海大静岡翔洋)とともに共同キャプテンを務めたのが、身長 183cm、体重 107kg の FL 内川朝陽(4 年、佐賀工業)でした。

内川選手は 2 年時にけがの手術から派生する病気を発症し、右足切断や死の危険もありましたが、1 年で奇跡の復帰を果たしました。大学 4 年間を振り返って「楽しいことも、それ以上につらいこともたくさんあった。でも僕の人生にとってかけがえのない一つのピースで、人生に大きな影響をもたらした。後悔しないためにも、これからもラグビーを頑張ろうと思える 4 年間でした」と笑顔を見せています。

「最後にしっかり爆発」1 部残留決める

今季の関東学院大は、2 部からの昇格組ながら、3 位以内に入って大学選手権へ出場することを目標に掲げていました。ただ、接戦での負けが響き 1 勝 6 敗の最下位となり、3 シーズン連続となる 1 部・2 部の入れ替え戦に回ってしまいました。

12 月 15 日に行われた 2 部 1 位の中央大学との入れ替え戦で、「最後にしっかり爆発しよう!」と気迫あふれるプレーを見せたのが、共同キャプテンの内川でした。後半、相手のラインアウトをスチールして大きくゲインし、味方のトライに結びつけるビッグプレーを見せて、49-38 の勝利と 1 部残留に貢献しました。

内川は喜ぶそぶりは見せず、「シーズンの最初からもっとピッチにキャプテンとして立ちたかった。1 部という先輩たちから受け継いだバトンを後輩たちに引き継ぐという最低限の責任、義務を果たしただけ」と淡々と話しています。

高校では主将で花園、大学では 1 年から公式戦

福岡県出身の内川は、友人に誘われて小学校 3 年から久留米市のりんどうヤングラガーズで競技を始めると、すぐに楕円(だえん)球の虜(とりこ)になりました。高校進学時には全国的強豪の東福岡からも誘われたが、「試合に出られないかも……」と考え、親元を離れて父の故郷でもある佐賀県の佐賀工業に進学しました。

佐賀工業では、高校 2 年から主力 FW の一人として「花園」こと全国高校ラグビー大会に出場。2 年時は国体準優勝と花園ベスト 16 を経験し、高校 3 年時はキャプテンとしてチームを引っ張りました。

大学は、佐賀工業の憧れの先輩(4 学年上)である WTB 福士萌起(現・日野レッドドルフィンズ、パリオリンピック代表)や、1 学年上の SO 立川大輝、FL 宮上凜らが進学していたことから、「あのジャージーを着て大学選手権に出場して活躍したい!」と自ら関東学院大を選びました。

「かましてやるぞ」と大学 1 年時から気合を入れて臨んだが、開幕戦は試合に出ることができず、ピッチの脇で悔し涙を流しました。それでも A チームの一員として公式戦 4 試合に出場を果たすことができました。

次に読むべきもの

ラグビー界の新たな連携:日本協会、リーグワン、JICAが協定を締結し、世界への普及と人材育成を推進
ラグビー

ラグビー界の新たな連携:日本協会、リーグワン、JICAが協定を締結し、世界への普及と人材育成を推進

日本ラグビー協会、リーグワン、JICAが三者協定を締結し、ラグビーの世界普及と人材育成に取り組む新たなステップを踏み出しました。

【ラグビー・リーグワン】埼玉SO山沢京平が語るプレーオフへの意気込みとキックの重要性
ラグビー

【ラグビー・リーグワン】埼玉SO山沢京平が語るプレーオフへの意気込みとキックの重要性

埼玉のSO山沢京平がプレーオフ準決勝に向けての意気込みとキックの重要性を語る。得点王&ベストキッカーの彼が目指す勝利とは。

【ラグビー】前川泰慶GMが挑むホームスタジアム建設:東京ベイの未来を切り開く
ラグビー

【ラグビー】前川泰慶GMが挑むホームスタジアム建設:東京ベイの未来を切り開く

東京ベイの前川泰慶GMが、ラグビーチームの未来を切り開くためにホームスタジアム建設に挑む。地域との連携と集客力向上を目指す。

【ラグビー・リーグワン】東京ベイ、守備崩され優勝逃す ルディケ監督「精度不足が敗因」
ラグビー

【ラグビー・リーグワン】東京ベイ、守備崩され優勝逃す ルディケ監督「精度不足が敗因」

東京ベイがリーグ最少失点の守備を崩され、プレーオフ決勝で敗北。ルディケ監督は精度不足を悔やむ。

向井昭吾ヘッドコーチ退団と花園ラグビーの未来展望
ラグビー

向井昭吾ヘッドコーチ退団と花園ラグビーの未来展望

花園ラグビーの向井昭吾ヘッドコーチが家庭の事情により退団。チームの未来と若手選手の成長に期待。

ラグビーリーグワンの新規定が選手に与える影響と未来
ラグビー

ラグビーリーグワンの新規定が選手に与える影響と未来

ラグビーリーグワンが2026年から導入する新たな選手登録規定が波紋を呼んでいます。外国出身選手の出場制限や選手会の対応について詳しく解説。

【リーグワン】BL東京の連覇達成!リーチ主将の“直立不動”胴上げが再び話題に
ラグビー

【リーグワン】BL東京の連覇達成!リーチ主将の“直立不動”胴上げが再び話題に

BL東京がリーグワン史上初の連覇を達成。リーチ主将の“直立不動”胴上げが再び話題に。

神戸のラグビー界のレジェンド、山下楽平が現役続行を宣言!今後の活躍に期待
ラグビー

神戸のラグビー界のレジェンド、山下楽平が現役続行を宣言!今後の活躍に期待

神戸のラグビーチーム、スティーラーズを退団した山下楽平が現役続行を宣言。今後の活躍とラグビー界への恩返しに期待が集まっています。

【リーグワン】東京ベイの若手成長が光る!立川理道が語る来季への期待
ラグビー

【リーグワン】東京ベイの若手成長が光る!立川理道が語る来季への期待

東京ベイの立川理道が、若手選手の成長と来季への期待を語る。リーグワン決勝での奮闘と未来への展望。

【決勝進出】東芝ブレイブルーパス東京、リッチー・モウンガの活躍で神戸スティーラーズを撃破
ラグビー

【決勝進出】東芝ブレイブルーパス東京、リッチー・モウンガの活躍で神戸スティーラーズを撃破

2025年5月24日、東芝ブレイブルーパス東京が神戸スティーラーズを破り、リーグワン決勝進出を果たした。リッチー・モウンガの活躍が光る試合だった。

【ラグビー指導者】田村義和の軌跡と静岡ブルーレヴズの挑戦
ラグビー

【ラグビー指導者】田村義和の軌跡と静岡ブルーレヴズの挑戦

静岡ブルーレヴズのアシスタントコーチ、田村義和のラグビー人生とチームの挑戦を紹介。

ラグビー元日本代表・山中亮平、現役続行を宣言「新たな挑戦に向けて」
ラグビー

ラグビー元日本代表・山中亮平、現役続行を宣言「新たな挑戦に向けて」

ラグビー元日本代表・山中亮平が現役続行を表明。神戸を退団するも、新たな挑戦に向けて意欲を見せる。

リーグワン神戸、来季初制覇へ!鍵は「精度」と若手の成長
ラグビー

リーグワン神戸、来季初制覇へ!鍵は「精度」と若手の成長

リーグワン神戸がシーズン総括会見を実施。来季の初制覇に向けて鍵となるのは「精度」と若手選手の成長。詳細をレポート。

ラグビーリーグワン:山中亮平と山下楽平の新たな挑戦と現役続行の決意
ラグビー

ラグビーリーグワン:山中亮平と山下楽平の新たな挑戦と現役続行の決意

元日本代表の山中亮平と山下楽平が神戸を退団し、現役続行を決意。新たな挑戦に向けての意欲を語った。

神戸FB山中亮平とWTB山下楽平、今季限りの退団と新たな挑戦へ
ラグビー

神戸FB山中亮平とWTB山下楽平、今季限りの退団と新たな挑戦へ

神戸FBの山中亮平と山下楽平が今季限りで退団し、新たな挑戦に向けて現役続行を宣言。

Load More

We use essential cookies to make our site work. With your consent, we may also use non-essential cookies to improve user experience and analyze website traffic. By clicking "Accept," you agree to our website's cookie use as described in our Cookie Policy.