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資生堂、複数LLMのAIエージェントで原料探索時間を95%削減

資生堂、複数LLMのAIエージェントで原料探索時間を95%削減

資生堂ジャパンが複数LLMのエージェントで研究員の目利きを再現、提案原料も増加

化粧品大手の資生堂ジャパンが、研究開発の現場にAIエージェントを取り込んだ。数多くの候補原料の中から有望なものを絞り込む——長年の経験で培われた研究員の「目利き」——を、複数の大規模言語モデル(LLM)を組み合わせたエージェント構成で再現したもので、その結果、原料の探索にかかる時間を95%削減する成果につながった。

効果は時間短縮にとどまらない。エージェントの活用により、研究員に提示される原料の提案数そのものが増加した。人間だけの探索では拾いきれなかった候補まで選択肢に浮上し、検討の幅が広がっている。単なる作業の自動化で業務を圧縮するにとどまらず、研究の選択肢そのものを増やす道具として機能し始めた形だ。

さらに同社は、エージェントの開発主体——「誰が作るか」——によっても作り分けを行っている。開発を担う人材の違いに応じてエージェントの作り方を変える方針で、画一的なツール展開ではなく、AIエージェントの導入を組織の実態に合わせて設計する姿勢がうかがえる。

化粧品メーカーによる生成AIの実装例としては、ベテラン研究者の暗黙知をデジタルに継承・増幅するアプローチが核となっている。材料や成分を扱う他業種の研究開発部門にとっても、専門人材の暗黙知をどう引き継ぐかという共通課題への示唆を含む事例だ。


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