28万9000円の超重量級キーボード、打鍵感は調律で整える。
東京ゲームショウ2026の会場で、常識外れのスペックを持つキーボードが来場者の注目を集めた。フルアーマー構造を採用した「Nooir Klavier II K2」は、重量が約4.85kgに達する超重量級モデルだ。価格は28万9000円と、入力機器としては突出した金額に設定されている。
このキーボードの最大の特徴は、打鍵感を「調律」できる点にある。調律という言葉が示すとおり、楽器に近い発想で打鍵の感触を調整できる設計であり、単なる周辺機器の枠を超えた工芸品のような魅力を備えている。
実機の印象は、圧倒的な存在感に尽きる。約4.85kgという数値はカタログ上のスペックにとどまらず、手に取ったときの重厚な質感として直接伝わってくる。アーマーに覆われた筐体は、ゲーム用デバイスというより机の上に置く一つの作品といった趣であり、28万9000円という価格にも説得力があった。
東京ゲームショウは本来、ゲームタイトルやコンソールが主役の舞台だ。その会場で高額キーボードが一つの見どころとして浮上したことは、ゲーミング体験へのこだわりがデバイスそのものへ向かいつつあることをうかがわせる。打鍵感を自ら調律して味わうという発想は、キーボードを「使う道具」から「所有し楽しむもの」へと再定義する動きの表れといえるだろう。
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