市原悦子・常田富士男の声が公認AIで6カ国語に、VOICENCEが開発
「まんが日本昔ばなし」が、放送開始から50年の節目を迎えるなか、かつて語りを担った市原悦子さんと常田富士男さんの声質そのままに6カ国語へと展開され、注目を集めている。音声の再現に使われたのは、公認を得たAI音声技術だ。開発の中心となったのはVOICENCEカンパニーで、同社のCEOが実現までの道のりを語る取材に応じている。
体験の場として用意されたのが、東京・麻布台ヒルズで開催されている「まんが日本昔ばなし展」だ。来場者は、名コンビの声が多言語でよみがえる様子を会場でその耳で確かめられる。半世紀にわたり親しまれた名作が、あの声のまま外国語でも響くという点が、今回の取り組み最大の見どころと言えるだろう。
「公認AI」という位置づけは重要だ。単なる技術デモではなく、音声を支えた関係者の承認を経た展開であることを示している。多言語化というと字幕や吹き替えが主流だったが、原声の質感を保ったAI音声合成が実用段階に踏み出せば、コンテンツのローカライズ工程やコスト構造に波及しかねない。
音声生成AIをめぐっては、声の模倣と許諾の在り方が業界横断の課題とされてきた。公認のもとで長寿番組を6カ国語へ広げるこの事例は、アーカイブ資産の再活用とAI音声ビジネスの接点を示すものとして、エンタメ分野に限らず音声AIに関わる事業者の参照点になりそうだ。
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