2025年5月20日、神宮球場で行われた東京六大学野球第6週第3日の試合で、早大が延長10回の末、8―6で明大を下し、2勝1敗となった。これにより、早大は勝ち点3で明大と並んだ。

早大のエース・伊藤樹投手（4年）は、ノーヒットノーランを達成した翌日に連投で登板。9回から1回2/3を無失点に抑え、現役最多タイの通算18勝目を挙げた。伊藤投手は15日夜に38度の高熱を出していたが、捕手の吉田瑞の進言によりこの日の起用が決まった。

小宮山悟監督は、伊藤投手の体調を考慮して起用を見送る方針だったが、吉田捕手の「ここは樹しかいない」という言葉に背中を押され、投入を決断した。伊藤投手はその期待に応え、チームの勝利に大きく貢献した。

10回に決勝のリーグ戦初アーチを放った女房役は、「慶応には負けられない」と早慶戦への意気込みを語った。

明大の戸塚俊美監督は、延長戦で競り負けたことを悔やみつつも、「まだ優勝の可能性があるのでしっかり調整する」とコメントした。

優勝決定は第7週以降に持ち越された。現時点では5位の法大まで優勝の可能性は残されている。慶大が21日の法大4回戦に勝てば、明大、早大、慶大の3校に絞られる。7勝3敗1分けで首位の明大は自力優勝の可能性があり、法大との最終カードに2連勝すれば優勝が決まる。